シートカウルの補修

 

さて、貰った NSR50 のうち、1台にはカウルがフルセット付いていたのだが、レース用。

もう一台にはシートカウルだけ付いていたのだが、これがまたあちこち割れている上に、表面に分厚くペンキが塗って あり、そのペンキがひび割れて酷い状態のもの。

さすがにこれは使うのしんどいなぁと思ってヤフオクで探したのだが、安いのはそれより程度が悪くてバリバリに割れ ているものだったり、それなりの程度の物はやっぱりそれなりの値段で落札されて行ったりして、中々手に入れることが できない。

で、落札してもどうせ塗り直ししないといけないしと思い、付いていた奴を補修して使ってみる事にしたのだ が...。

 

まずはカウルの割れている部分の補修。

こういう作業は一も二もなく「プラリペア」の出番。

ひびの入っている部分をナイフで削り、そこにプラリペアを流し込んで固定&埋める。

そしてグラスシートを貼付けて補強する。

まずは適当な大きさにカットしたグラスシートをポリ袋の切れ端に乗せる。

次にプラリペアの粉をまんべんなく振りかけ、そこに液を垂らして糊状にする。

補強する部分に貼付けてポリ袋の切れ端の上から指で押さえて空気を抜き、密着させる。

固まったらカッターやヤスリで余分な部分を切り落とすのだが、最初から余分な部分が出ない様に貼付けた方が楽。

欠損部分は紙やセロハンテープで枠を作り、そこにプラリペアを流し込んで作ってしまう。

強度が必要な所はグラスウールを敷き、プラリペアで固めてしまう。

この作業で結構プラリペアを使うので、手持ちのものが無くなり、新しいのを購入する必要が出て来た。

早速予算超過の予感。

傷をパテで埋めて研ぎ出し中。

元の塗装とステッカーの上に直接ペンキを塗りたくってあり、分厚い所だと 1mm 以上の厚みになっている為に塗装を剥ぐのは断念してしまった。

この時点では、それなりに傷は埋まってきれいな表面になって来ている。

ポリパテで細かい傷や段差を埋め、サーフェーサーを噴く準備。

サーフェーサーを噴いて、乾燥中。

細かい傷や凹みが浮かび上がって来たので、それをポリパテで埋めて修正すれば塗装に入れると思っていたのだが、こ こからがまあとんでもない苦労の始まりだった。

 

下地のペンキの皺が埋めきれずに出て来たので、そこをポリパテで埋めて、表面をきれいに磨いて再度サーフェーサを 噴いたんだけど、まだ皺が浮かび上がってくる。

そこを埋めて磨いて噴いたら、今度は他の所に皺や穴が現れる。

そこを磨いて埋めてサーフェーサを噴いたら、また前の所に皺や穴が現れる。

そこを埋めて磨いてサーフェーサを噴いたら、また別の所に....(繰り返す)

きぃぃぃぃぃ〜!となってヤスリで下地まで磨いてパテで埋めて、きれいに仕上げてサーフェーサーを噴いたら、その 磨いた周辺辺りに皺が出て来て、磨いても埋めても噴いても一向に収まらない。

もう頭がおかしくなりそうになりながら磨いたり埋めたり噴いたりを繰り返しているうちに、漸く原因が分かった。

このシートカウルは元々の塗装とステッカーの上にペンキが塗ってあるんだけど、サーフェーサーを噴いた時にそれに 含まれている溶剤でペンキが柔らかくなり、その下のステッカーも柔らかくなって皺になったり端が浮かび上がったりし て来る様だ。

こいつに対処するにはもう全部剥いでしまうしか無いのだが、あまりにもペンキが分厚くてそれは断念したので、それ なら溶剤に侵されないもので一旦表面を覆ってしまえばいい。

ウレタンのサーフェーサーなら一番いいんだけど、それは手元に無いし。ならば錆び止めに使った1液性ウレタンのス プレーの残りを噴いてみようと試してみた所、成功。

これで漸く表面の荒れを抑えて塗装に入ることができた。

もうこの下地作りの作業で使ったのが、プラリペア1セット半、グラスシート、サーフェーサー2缶、ポリパテ1本、 エポパテ少々、錆止め塗料少々と、それだけで程度の良い中古シートカウルが買える程の金額と、1ヶ月近くという時間 と体力と気力である。

買った方が良かった (--;

 

で、漸く下地作りが終わったシートカウルにさっさと塗料とクリアをスプレーし、乾燥した所にまずは「HONDA」 のステッカーを貼る。

うん、格好いい(笑)

そのままだと側面にアクセントが無くてペタンとしているので、パールホワイトのカッティングシートで文字を入れる 事にした。

まずはメインの「NSR」のステッカーを作成。

次に、これは完全に趣味の「SIEG ZEON」(笑)

細かくって切り抜くのが大変 (^^;

出来上がったステッカーを貼付ける。

やっぱりこのワンポイントが入るとサイドビューがすっきりしますねぇ。

ステッカー部アップ。

タンク下の所にもう一枚、「MS−06」とでも貼ったろうかなぁ(笑)

で、この後だ、問題発生。

シートを取り外そうとしたのだが、外れない (>_<)

シートの前端部の切りかきがタンクにしっかりと嵌まり、バックレスト裏のロックがフレームにがっちりと噛んで全然外れない。

今まではシートを付けてなかったため、前部がタンクに噛まずにすっと外れてたんだけど、なまじきっちりとシートカウルを直してし まったもので、本来の機能を発揮してかっちりと固定されてしまった様だ。

もうにっちもさっちもいかないので、最悪シートカウルの前端部を割って外すしかないかなぁと思ってたんだけど、シートレールの隙間 から手とスパナを突っ込んで、何とかロックブロックを固定しているナットを緩めて外すことができた。

う〜っ、取り敢えずロックブロックを外してあるんだけど、そのままじゃガタガタするので、なにかロックを外す機構を考えないといけ ないなぁ。