フロントフォークのオーバーホール
フロントフォークは2台ともサビサビだったが、一台は摺動部分にはほとんど錆が無く、磨けば何とか使えそうな感じ。 というか、程度のいいフロントフォークをヤフオクで探していたのだが、何故か尽く僅差で落札されて行き、手に入らないのでこいつを使う事にしたという気もする。
まずはキャップボルトを外してオイルとバネを抜く。
フォークを外してしまうとキャップボルトを回しにくい(というか、回らない)から、一旦アンダーブラケットに締め付けてから外したんだけど、何故か簡単に緩んでしまった。 元々ちゃんと締め付けられてなかった感じ。もしかしたらハンドルの取り付けボルトがキャップボルトの先端にねじ込まれる様になっているので、ハンドルを外した時に緩んだのかもしれない。
バネはサビサビを覚悟してたんだけど、オイルに浸かって密封されていたおかげか、先端部にも錆は無く、きれいなもの。オイル自体も覚悟していたのとは全く違い、結構きれいなものが出て来た。
次にインナーチューブを外すのだが、50ccの為か回り止めの工具を使う必要も無く、ボトムケースを固定して、インナーチューブをちょっと引っ張ってテンションを掛けてやるだけで、底部の六角ボルトを緩めることができた。
スライドメタルとか入ってないので、後はインナーチューブを引っ張るだけでボトムケースからスポっと抜けてくれる。
次に、デザインだったのか錆び止めだったのか、フレームと一緒に黒く塗られていた部分を錆と一緒に耐水ペーパーで磨く。
磨き終わったインナーチューブは曲がりも無く、結構きれいな感じ。
ダストシールはひび割れてぼろぼろに、オイルシールはゴム内部の金属部品が錆びて膨張し、ボコボコになっていた。
ダストシールはマイナスドライバーで外し、サークリップを抜いた後、ウエスでボトムケースを保護しながらタイヤレバーを突っ込んで、オイルシールを少しずつこじて持ち上げて抜く。
最初は硬いが、一旦抜け始めるとググッと外れてくれる。
内側はちょっと錆が浮いていたので、耐水ペーパーで磨いてパーツクリーナーで洗っておく。
さて、組み立て。
最初にバックアップリングを入れる。
この部品は交換するか否か迷ったのだが、元の奴には錆が浮いているし、こいつ自体そんなに高くも無いので、交換する事にした。
新しいオイルシールの周囲に薄くシリコングリスを塗って、ボトムケースにはめ込む。
純正パーツの袋に取り付け説明図が入っており、メーカー名が書いてある方が上面だったかな。
新しいオイルシールの上に古いオイルシールを乗せ、板を当ててゴムハンマーでコンコンと打ち込んで行く。
それ以上入らない所まで打ち込んだら、打ち込み完了。
抜け留めのサークリップも新品に交換。
取り敢えずオイルシールの内側にシリコングリスをしっかり塗っておく。
シートパイプにリバウンドスプリングをはめ、インナーチューブに放り込む。
シートパイプの先端にロックピースをはめ、シートパイプもロックピースも抜けない様に、且つオイルシールを傷つけない様に、気をつけてインナーチューブをボトムケースに挿入する。念のためにインナーチューブに薄くシリコングリスを塗っておいた。
挿入し終わったら、ボトムケースの底からボルトを差し込んでシートパイプにねじ込む。
そのままではシートパイプが共周りするので、インナーチューブを引っ張って、テンションを掛けながらボルトをしっかり締め付ける。
最後にダストシールをはめて、組み立て完了。
次にフォークオイル注入。
SRXに使った円陣家至高の ABSO-R が余っていたので、今回はそれを使用。
NSR50 のフォークオイルの量は 134〜136cc、油面 124mmなので、オイルを注入した後数十回、ゆっくりとインナーチューブを上下させてエアーを抜き、しばらく休ませてから油面調整をする。
調整は以前に教えてもらった「スポイト」を使用。これが一番安上がり。
油面調整が終わったら、フォークスプリングを入れて、キャップボルトを取り付けて完成。